SMS産廃コラム

廃棄物と有価物の違いについて

今回の内容は逆有償がテーマになっておりますが、その前に軽く廃棄物と有価物の違いについて触れていきたいと思います。

このページでは最大級の利用者数を誇る業務改善システムをつくる株式会社エスエムエスが逆有償について分かりやすく解説しています。

1.廃棄物とは

価値がなくなってしまったものは有価物とはいえず、廃棄物と判断されます。
例えば、冷蔵庫の中で腐敗した食材や鼻をかんだ後の使用済みのティッシュペーパーなど、明らかに価値がなくなったものを廃棄物と呼びます。
昭和52年3月26日に国の通知「廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部改正」では、廃棄物とは「占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないために不要になったもの」とされています。
つまり廃棄物とは自分でも使えないし、他人にとっても価値がなくて売れない、要らなくなったものなどを指します。
また、廃棄物処理法において、廃棄物とはごみ・粗大ごみ・燃え殻・汚泥・ふん尿・廃油・廃酸・廃アルカリ・動物の死体やその他の汚物又は不要物であり、固形状又は液状のものであるとされています。廃棄物の中でも、事業活動によって生じた廃棄物は「産業廃棄物」、それ以外のものを「一般廃棄物」と区別し、排出事業者が最後まで責任を持って処分する必要があります。

2.有価物とは

有価物について公的に定義した法令はありません。
一般的に有価物とは、自分にとって不要になったとしてももの自体に価値があり、取引により金銭的利益(他人に有償で売却)が生じるものです。
例えば、画面が割れてしまったスマートフォンは、廃棄物としてゴミ扱いされ捨てられるかもしれません。
画面を修理すれば元通り使えたり、バッテリーだけ取り出したりして再利用出来る場合、そのスマートフォン自体に「価値」があると言えます。「要らないから捨てたい」と思っている衣類や家電も、メンテナンスしてリサイクルショップで売りに出せるようなら有価物に分類されます。
つまり有価物とは「自分で使える」又は「他人に売れる」などに当てはまるものを指します。
有価物は廃棄物ではない為、契約書・マニフェスト・許可書などといった廃棄物処理法の規制全般は適用されません。

廃棄物と有価物の違いが重要なのは、廃棄物の取扱いには取得が難しい産業廃棄物収集運搬業許可、産業廃棄物処分業許可などがいるのに対し、有価物の取扱いには比較的取得が簡単な古物商許可、金属屑業許可などの取得が必要です。

3.逆有償とは

利益がほとんどなく往復のガソリン代の方が掛かってしまったというのがイメージ 金属リサイクル業界でスクラップを売りたいお客さんから、運搬費・処理費を頂かなければならないという事態などを指します。

産業廃棄物を再生利用したり、排出事業者の出す排出物を原材料・原燃料などのエネルギー源として使用したりする業者に有償で売却するなど他にも色んな種類の処理の流れもあります。

皆さんの私生活で例えると着なくなった衣料品や家電などをリサイクルショップに持っていき少しでも買取金額がつくと思っていたら逆に処分費用が必要になった。

利益がほとんどなく往復のガソリン代の方が掛かってしまったというのがイメージしやすいかもしれません。
つまり「逆有償」とはものを買ってもらうどころか、お金(運搬費・処理費)を払わないといけないということです。

4.逆有償はなぜ起こるのか?

逆有償取引にあたるコストとして最も多く発生するのは運搬費です。
もの自体は有償で売却できるのに、運搬費用が高い為、売却益から運搬費を差し引いて費用を払わなければならないというケースがほとんどです。
運搬費以外にも逆有償のリスクが潜んでいることもあります。

例えば、有価物として買取したものを加工し、リサイクル製品として取引企業に販売するという形態にも注意しましょう。
金銭のみではなく加工に必要な材料を提供している場合も、「コスト」とみなされ、有価物と認められない可能性が高くなってしまうので注意してください。
純粋な有価物として価値のないものを、リサイクル製品を購入した際の費用に転化することで見かけ上、有価取引に見せているという疑いです。
不安な際は、社内や専門家に相談することをオススメいたします。

5.注意!知らぬ間に逆有償になっていることも?

市況の変動や既存取引の条件変更によっていつの間にか「逆有償」になっているケースがあります。売却益が出るから産業廃棄物でないと思い、安心していると危険です。
売却益が出るから産業廃棄物でないと思い、安心していると危険です。

1.ガソリン代高騰などの理由により運搬費の値上がりや過積載に対する取り締まりが強化されている為、今までより運搬の回数が増えることで逆有償になっていた! (排出物の売却代金が低い場合などは要注意です)

2.排出物の相場変動により買取単価が徐々に下がって気がついたら運搬費のほうが高く逆有償になっていた!

逆有償取引の知識をしっかりと理解していれば、運搬費の方が高くなってしまうとわかった時点で、逆有償の対応をすることが出来ます。

6.逆有償の場合に生じるリスク

逆有償の場合に生じるリスク

一般的に、排出事業者に売却益が出る場合の排出物は「有価物」で間違い無いと思われた方もいらっしゃるかと思いますが、運搬費が買取代金を上回る逆有償の場合、安全側に立って運搬段階までは「産業廃棄物」として扱っていることが多いようです。
というのも逆有償でも売却する排出物が産業廃棄物と判断された場合、廃棄物処理法を適用され運搬業者は産業廃棄物収集運搬業許可が必要となります。
売却益が出るので有価物と判断し収集運搬時には許可はいらないと思い、無許可業者に委託して運搬させてしまう可能性があります。

無許可業者に収集運搬を委託してしまうと、排出事業者は委託基準違反、運搬業者は受託禁止違反となってしまいます。
廃棄物処理法の中で一番重い罰則、「無許可営業(個人:5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、法人:3億円以下の罰金)」となる可能性があるのでご注意ください。
その他にもマニフェストを発行せず産業廃棄物の引き渡しをした場合「管理票未交付による産業廃棄物の引渡し(1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)」の可能性も。

自治体によって、「産業廃棄物」となるのか「有価物」となるのかの判断は違うので確認することが重要です。

7.逆有償の時に廃棄物処理法が適用される場合にするべきこと

逆有償の場合で廃棄物処理法が適用されるとしたら何をすれば良いかをまとめておきます。
基本的に排出事業者が自分で排出した産業廃棄物を適正に処理する責任が求められる点は変わりないので、根本は普段の産業廃棄物の処理と同じです。
環境省の規制改革通知(H25.3.29付)では、売却益と運搬費を比較して排出事業者側が経済的損失を被る場合(逆有償)、運搬段階では産業廃棄物に該当し、引取後その排出物が確実に有用に活用されれば産業廃棄物に該当しなくなる場合があると示されています。
つまり、売却先企業の手元に来た時から「有価物」として扱われるわけなので、その時点から排出事業者は廃棄物処理法の規制が適用されることがなくなり、適正に処理する責任はなくなります。
このような形態を逆有償の中でも「到着時有価物」と呼ばれていることがあります。

んんっ⁉じゃあ一体どんな運用すれば良いのでしょうか?
具体的には以下の3つのポイントを押さえて運用しましょう‼

1.産業廃棄物収集運搬業の許可を持った運搬業者と産業廃棄物収集運搬委託契約を締結する。



2.委託先運搬業者のマニフェストの運用は運搬完了報告であるA・B1・B2票まで運用します。



3.排出物の売却先企業の産業廃棄物処理業の許可や委託契約書の締結、マニフェストの交付は不要になります。

8.電子マニフェストの運用はどうなるの?

JWNETの業者設定に「報告不要業者設定」があり、収集運搬や処分終了報告が不要になる場合に使用します。
「到着時有価物」であれば、引き渡された時点で「産業廃棄物」ではなく「有価物」となる為、引取側は処分終了等の報告する義務は発生しませんので、引取側(処分業者・売却先)を「報告不要業者」として登録しマニフェストを発行します。
処理委託後は、収集運搬までは産業廃棄物である為、運搬終了報告の確認が必要です。
運搬終了報告がされたと同時に、JWNETの照会画面の運搬、処分、最終処分の全てに「●」が反映されます。
※自社運搬の場合は産業廃棄物を到着時有価物として電子マニフェストを発行することができません。

1. 自社運搬の場合、収集運搬終了報告は不要。

2.引取先が報告不要業者の場合、処分終了報告等が不要。

上記2点によりマニフェストを発行する意味がないということになるためです。

9.産廃ソフトを利用するなら

産廃シロー、産廃キングなら売上と仕入の管理が可能です。

産廃シロー 産廃キング
売上金額と仕入金額の総額が表記されますので逆有償なのかの判断の参考になります。
また得意先や現場の情報を記載出来るのでメモしておくことで対応漏れを防ぐことも可能。

廃棄物処理法に適した管理ソフトはありますか?

全国最大級の利用者が選んだ業務改善システムからあなたに合った管理ソフトを調べられます。

管理ソフトを実際に操作しているところを見たいのですが?

訪問しての実機デモやオンライン会議システムを利用したデモを行っております。
こちらからお申込みいただくと日程の調整などをさせていただきます。

SHARE